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孤高の帽子職人・井上滉氏(ハンチング製作)
 
井上滉・スカルドット

かぶってくれる人のことを考えて、
なるべくきれいなものを作りたい という思いで、
いつもミシンを踏んでいます。

「60歳を過ぎて、最近はさすがに手が落ちました

(作るスピードが遅くなってきた)が、

その分、一つ一つを丁寧に扱えるようになってきました。

あたらしい型や素材を扱うときは気づくことが多く、

今でも毎日が勉強です。

今回のシルク生地はいい生地ですね。

こんな繊細な生地を扱うのは始めてですが、

挑戦のしがいがあります」

■ 井上 滉 (名門・井上帽子 二代目職人)

昭和19年(1944年)5月14日東京生まれ。

19歳の時からミシンを踏み始め、それ以来40数年、
帽子作り一筋で現在に至っている。

キャップ作りを得意とし、延べ数十万個の製作をこなしてきた。

ハットやハンチングなどにも積極的に製作を展開。

生地の裁断から、型作り、縫製、型仕上げ、タグ付けの完成に至るまで、
全てを自分の手で、一人で行うという数少ない貴重な職人さんである。

今回のハンチングは、井上帽子のオリジナル型のなかから、
一番オーソドックスないやみのない、昔ながらのものを使用していただいた。

井上滉・スカルドット
シルク生地は薄く、傷つきやすく、繊細である為に扱いが非常にむずかしく、完成までにいくつもの試作を繰り返した。

結局、シルクそのものに裏地を張り合わせ、生地に強度を持たせ、 縫製と完成後の使用に耐えるものとして製作した。
名門・井上帽子

シルクの風合いをなくすことなく、全てを一人の職人の手で仕上げた逸品は、
手作り独自のやさしいフォルムに仕上がっている。

かぶり心地も優しい感じがするのが不思議だ。

井上さんの手による製作の証として、スカルドットの赤いドクロのタグといっしょに。

井上帽子謹製のタグを着けさせていただいた。 

メイドインジャパンのコラボレーションをぜひ、楽しんでいただきたい。

 
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